『孤高の名家朝吹家を生きる−仏文学者・朝吹三吉の肖像−』ほか

『孤高の名家朝吹家を生きる−仏文学者・朝吹三吉の肖像−』石村博子/角川書店/1890円)
サガンの翻訳で知られる朝吹登水子、鮎川賞詩人・亮二、芥川賞作家・真理子・・。一族に連鎖する美と自由の精神を導いた仏文学者・三吉の生き様と、もう一つの朝吹家の歴史を初めて明かした貴重なノンフィクション!
 
武士の誕生 (講談社学術文庫)

武士の誕生 (講談社学術文庫)

『武士の誕生』(関幸彦/講談社/1050円)
古代末期の蝦夷征服戦争が東国に撒いた「武の遺伝子」は、平将門源義家、頼朝らに育まれ、花開いた。活況を呈する武士論の決定版。
 
文明崩壊 上: 滅亡と存続の命運を分けるもの (草思社文庫)

文明崩壊 上: 滅亡と存続の命運を分けるもの (草思社文庫)

『文明崩壊−滅亡と存続の命運を分けるもの−上巻』ジャレド・ダイアモンド/草思社/1260円)
盛者必衰の理は歴史が多くの事例によって証明するところである。だがなぜ隆盛を極めた社会が、そのまま存続できずに崩壊し滅亡していくのか?北米のアナサジ、中米のマヤ、東ポリネシアイースター島、ピトケアン島、グリーンランドノルウェー人入植地など、本書は多様な文明崩壊の実例を検証し、そこに共通するパターンを導き出していく。前著『銃・病原菌・鉄』では、各大陸における文明発展を分析して環境的因子が多様性を生み出したことを導き出したが、本書では文明繁栄による環境負荷が崩壊の契機を生み出すという問題をクローズアップしている。ピュリッツァー賞受賞者による待望の書。遂に文庫化。
 
文明崩壊 下: 滅亡と存続の命運を分けるもの (草思社文庫)

文明崩壊 下: 滅亡と存続の命運を分けるもの (草思社文庫)

『文明崩壊−滅亡と存続の命運を分けるもの−下巻』ジャレド・ダイアモンド/草思社/1260円)
江戸時代の日本では、乱伐により荒廃した森林環境が徳川幕府の長期視点に立つ育林政策によって再生し、持続可能な森林管理が実現された。問題解決に成功した社会と失敗した社会の違いはどこにあるか。現代中国やオーストラリアの惨状を分析しつつ、崩壊の危機を乗り越える道の可能性を探る。歴史において個別の社会で発生した勃興・隆盛・崩壊のパターンは、グローバル化した現代ではまさに全地球規模での危機へと拡大しつつある。資源問題、環境問題、人口問題に政治闘争や経済格差の問題も含んで、崩壊への因子はより複雑化している。だが著者は悲観的ではない。観念論ではなく過去の教訓から学んだきわめて現実的かつ建設的な処方箋を提示する。新たに新章「アンコールの興亡」を加えて待望の文庫化。
 
山県有朋の「奇兵隊戦記」 (歴史新書y)

山県有朋の「奇兵隊戦記」 (歴史新書y)

『山県有朋の「奇兵隊戦記」』(一坂太郎/洋泉社/935円)
明治元勲・山県有朋は、「奇兵隊」の指導者として数々の実戦を戦い抜いた。若き日の山県の素顔を「回顧録」 を基に活写する!!