『曾我兄弟 富士の夜襲』(佐々木康)

1956年。10月公開。鎌倉時代の曽我兄弟の仇討ちの話なんだけど、あまりくわしい内容は知らなかったし、いつもの東映大通りっぽいところがなくてけっこうロケしてるのが面白いです。背景に富士は置いてあるけど、ロケ地は富士の裾野じゃないし、曽我兄弟(東千代之介萬屋錦之介)はちゃんと馬乗ってるんですかね、この映画…。弓を討っても失敗するし、工藤祐経の陣を調べにいった召使はつかまるし、入ってみたら全然違うところにいるし、で、どう考えても工藤祐経の策のほうが上手。女性と天候と畠山重忠がいなかったら、この話、由比ガ浜で兄弟殺されてて終わってたよね。ところでなんでこうも熱心に畠山重忠が二人の味方するのかすごく興味を持ったんだけど、「武士の鑑」という伝説つきのテキスト以外の根拠見当たらなかった。萬屋錦之介色っぽいです。
(DVD未発売)