『昭和残侠伝 一匹狼』(石井輝男)

1966年。第3作。昭和のはじめ。浅草の親分を斬られた高倉健が、越谷の女郎屋に勤めていた銚子の親分の娘を助けて漁港に行ったら、そこに親分を斬った池辺良がいて、悪い親分の世話になっていて、その妹が飲み屋をやっていて、あと芝居小屋と一座があって、とあらすじを語っていたらけっこうややこしくなるんだけど、要するに漁港にいい親分と悪い親分がいて、いい親分は闇討ちに会って殺され(ここらへんはほぼ1作目と同じ)、2人が殴りこみに行って、池辺良が殺されて、高倉健が警察につかまるという終わり。東映のステキセット撮影と、銚子でロケした風景がうまい具合に組み合わさっていて面白いです。ただ『昭和残侠伝 唐獅子牡丹』(第2作)もそうだったんだけど、ロケ地で殺し合いしなければいけないため、東映のステキ中庭とかステキ障子がメインでないのはちょっともったいない感ありますな。地元の人が見たらびっくりするようなロケ+セット映画というのは1960年代の基本であります。

昭和残侠伝 一匹狼 [DVD]

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