『焼肉の文化史−焼肉・ホルモン・内臓食の俗説と真実−』ほか

焼肉の文化史 焼肉・ホルモン・内臓食の俗説と真実 (明石選書)

焼肉の文化史 焼肉・ホルモン・内臓食の俗説と真実 (明石選書)

『焼肉の文化史−焼肉・ホルモン・内臓食の俗説と真実−』(佐々木道雄/明石書店/1995円)
焼肉はどこから来たか。日本、朝鮮、中国…、東アジア全域に広がる焼肉の文化を歴史、社会現象など多方面から取り上げる。「ホルモン=放るもん」説や「焼肉をプルコギという」説などこれまで根拠もなく受け入れられていた俗説にも実証的に果敢に挑んだ力作。
 
京狩野三代生き残りの物語―山楽・山雪・永納と九条幸家

京狩野三代生き残りの物語―山楽・山雪・永納と九条幸家

『京狩野三代生き残りの物語−山楽・山雪・永納と九条幸家−』(五十嵐公一/吉川弘文館/4200円)
庇護者九条幸家の人物像や山楽・山雪・永納との親密な関係に着目。京狩野家の個性豊かな作品と生き残り戦略の実態を描き出す。
 
サイード音楽評論 2

サイード音楽評論 2

『サイード音楽評論 2』エドワード・W.サイード/みすず書房/3360円)
20年にわたって書き継がれた音楽批評の初の集成。サイードのもうひとつのライフワーク。音楽はひたすらに聴けばよい,評論はいらない,というのも一つの真理かもしれない.しかし「小さな細部が精密に調和する」議論が展開されるのを目のあたりにし,そこに「大きな視野が生まれる」とき,音楽はより豊かになるだろう.聴き手ばかりでなく演奏家にとっても刺激に満ちた評論集の第2巻.巻末の「補遺 バッハ/ベートーヴェン」は,未完のまま断念された本の起草文.音楽がサイードのもうひとつのライフワークであったことがうかがえる,貴重な文章である.
 
泣き虫プロデューサーの遺言状~TVヒーローと歩んだ50年~

泣き虫プロデューサーの遺言状~TVヒーローと歩んだ50年~

『泣き虫プロデューサーの遺言状−TVヒーローと歩んだ50年−』(平山亨/講談社/1680円)
仮面ライダー」「悪魔くん」「ジャイアント・ロボ」などのTV特撮シリーズを数多く手がけた、東映の名物プロデューサーの奮闘記。
 
いつも明日見て・・・夢追い漫画家60年 (100年インタビュー)

いつも明日見て・・・夢追い漫画家60年 (100年インタビュー)

『夢追い漫画家60年−いつも明日見て…−』藤子不二雄A/PHP研究所/1155円)
各界一流のプロの半生をインタビューで解き明かす人物ドキュメント番組「100年インタビュー」(NHKBSプレミアムで放送中)の単行本化。第9弾の本書は漫画家の藤子不二雄A氏。『忍者ハットリくん』『怪物くん』『笑ウせぇるすまん』『プロゴルファー猿』など数々の作品を生み出し、現在も連載3本など活躍中。本書では、富山県氷見市の歴史あるお寺に生まれた藤子不二雄A氏が10歳の時に、住職だった父が病気で他界し、母と高山市に移った生い立ちから、転校先の小学校で藤本氏(のちの藤子・F・不二雄氏)と意気投合、合作で漫画の創作を始め、人気漫画家になるまでの紆余曲折をユーモラスに語る。憧れの手塚治虫先生から「トキワ荘」の部屋を譲られたこと、そこで若き日の赤塚不二夫石森章太郎らと愉快に支え合って暮らし「まんが道」を一筋に歩いてきたこと、自分を支えてくれた人々との運命的な出会いに感謝しつつ、創作への夢とさらなる情熱を語る。