『日本全国地図の謎』ほか

日本全国 地図の謎

日本全国 地図の謎

『日本全国地図の謎』(浅井建爾/東京書籍/1470円)
地図は、ミステリー。県境の真上にある神社。日本一の砂山。東京よりも人口が多かった島根県今川焼きはどこから、そしてどこへ……。県境をめぐる謎、山と川をめぐる謎、海をめぐる謎、市と町と村をめぐる謎、ヒトと食をめぐる謎、名所と建物をめぐる謎など、日本各地の謎を地図と現地写真でさぐる!
 
ビザンツ帝国の最期

ビザンツ帝国の最期

『ビザンツ帝国の最期』(ジョナサン・ハリス/白水社/3990円)
一四五三年五月二十八日、ビザンツ帝国皇帝コンスタンティノス十一世は、コンスタンティノープルを包囲するオスマン・トルコ軍に対し最後の戦いに臨もうとしていた。出陣に際しての演説は、「たとえ木や石でできた者であっても涙をとめることができなかった」と言われるほど感動的なものだった。翌未明、城壁がついに破られたと悟った皇帝は、死に場所を求め敵中に突入する──。悲愴で劇的な、長らく語られてきた帝国滅亡の場面である。だが悲しいかな、この出来事を伝える記録は偽作であることが今日では判明している。では実際にはどうであったのかを、当時の他の記録を見ていきながら、その背景にあるビザンツ人の価値観や複雑な国際政治の現実を、最新の研究成果を盛り込んで分析したのが本書である。同じキリスト教の西欧諸国は、かつて十字軍で都を征服した敵でもある。一方、オスマン・トルコの台頭から帝国滅亡までの大半の期間、ビザンツ人とトルコ人は必ずしも敵同士ではなく、日常レベルでは平和に交流していた。両者のはざまで、皇族から都市民衆まで個々人が、危機に際してどういう選択をしたかを、著者は包囲戦の百年前から帝国滅亡後の人々の動向まで描いていく。
 
歴史(中) (岩波文庫 青 405-2)

歴史(中) (岩波文庫 青 405-2)

『歴史 中 第37刷改版』ヘロドトス/岩波書店/987円)
イオニア反乱を制圧したペルシアはギリシア遠征の軍を発し、ペルシア戦争の幕は切って落とされた。アテナイマラトンに軍を集結して迎え撃つ。自らの足で資料を集め正確公正を期した、今日なお高い価値を持つ史書
 
歴史 下 (岩波文庫 青 405-3)

歴史 下 (岩波文庫 青 405-3)

『歴史 下 第38刷改版』ヘロドトス/岩波書店/1050円)
ふたたびギリシアにおしよせた新王クセルクセス率いる大遠征軍と、これを迎え撃つギリシア軍は、テルモピュライの戦いサラミスの海戦など、後世の人々の語りぐさとなった激しい戦いを展開する。
 
歴史について、およびその他のエッセイ (ソキエタス叢書)

歴史について、およびその他のエッセイ (ソキエタス叢書)

『歴史について、およびその他のエッセイ』マイケル・オークショット/風行社/3675円)
テイラーにおけるカソリシズムと多元主義とはどのような関係にあるのか。またカソリック多元主義は、現代政治理論においていかなる意義を有するのか。