『小さな建築』ほか

小さな建築 (岩波新書)

小さな建築 (岩波新書)

『小さな建築』隈研吾/岩波書店/756円)
強く合理的で大きなシステムは、大災害の前にもろくも崩れ去る。大きなものに依存する受動的存在ではなく、小さく自立した能動的な存在として、「小さな建築」は人間を世界とつなげる。小さな単位を「積む」、大地に「もたれかかる」、ゆるやかに「織る」、空間を「ふくらます」。斬新な発想から建築の根源を問う。
 
近代秀歌 (岩波新書)

近代秀歌 (岩波新書)

『近代秀歌』永田和宏/岩波書店/861円)
「やは肌のあつき血汐にふれも見で」「東海の小島の磯の白砂に」──懐かしくも新鮮な歌の数々は、私たち日本人の感性の源として、永遠に伝えていくべき豊かな財産である。〈日本人ならこれだけは知っておいて欲しい〉近代100首を当代随一の歌人が選び、心熱くなるエッセイとともに、未来へ贈る名歌集。
 
書店員あるある

書店員あるある

『書店員あるある』(書店員あるある研究会 菊地秀規/漫画 造事務所/編/廣済堂出版/1050円)
「整理術や断捨離の本をまとめ買いする客を見ると、『こいつは片付けられないな』と思う」「お客さまの問い合わせの3分の1は、『トイレどこ?』」「求人誌の表紙の笑顔と、買っていくお客さまの顔に落差がありすぎる」「自分が好きな本を買うお客様には無性に話しかけたくなる」「デート中でも書店があると、つい入ってしまう」……など書店員さんが日頃感じている店員、珍客の「あるあるネタ」400本を楽しい漫画とともに紹介。本好き、書店好き必携の一冊。漫画は、ベストセラー『悲しいとき』でおなじみ、人気芸人「いつもここから」の菊地秀規氏。
 
モン・サン・ミシェル:奇跡の巡礼地 (「知の再発見」双書158)

モン・サン・ミシェル:奇跡の巡礼地 (「知の再発見」双書158)

『モン・サン・ミシェル−奇跡の巡礼地−』(ジャン=ポール・ブリゲリ/創元社/1680円)
周囲の海の潮の干満によって、その姿とかもしだす雰囲気を変えるモン・サン・ミシェルは8世紀に建設され、今に至るまで増改築を繰り返した、カトリックの聖地である。しかし同時に百年戦争では要塞になり、フランス革命後は牢獄になるなど、波乱に富んだ歴史を刻んでいる。本書はこうした起伏の激しいモン・サン・ミシェルの歴史を中心に叙述し、貴重な図版によって今なお世界遺産としても人気を集めるその美しい姿を伝える。
 
ニュートンと贋金づくり―天才科学者が追った世紀の大犯罪

ニュートンと贋金づくり―天才科学者が追った世紀の大犯罪

『ニュートンと贋金づくり−天才科学者が追った世紀の大犯罪−』(トマス・レヴェンソン/白揚社/2625円)
17世紀のロンドンを舞台に繰り広げられた国家を揺るがす贋金事件。天才科学者はいかにして犯人を追い詰めたのか?膨大な資料と綿密な調査をもとに、事件解決にいたる攻防をスリリングに描いた科学ノンフィクション!